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THEMEローカルゼブラエコシステム(中小企業庁)
北海道
ローカルゼブラ企業を支える実践からの学び
2025年2月18日、 中小企業庁 が主催した「地域の社会課題解決企業支援のためのエコシステム構築実証事業(地域実証事業)」の成果報告会が開催されました。弊社代表・本田勝之助 は伴走支援者として登壇・議論に関わり、地域に根づく「ローカル・ゼブラ企業」の成長とエコシステム構築に向けた実践的知見を発信しました。
背景と目的
本事業は、地域における社会課題(少子高齢化、人口減少、産業空洞化など)をビジネス視点で解決し、収益構造を持つ「ローカル・ゼブラ企業」を創出・育成するためのエコシステム構築を目的としています。2024年度には20の実証事業が実施されました。
その中で、本田屋本店は伴走支援者として、採択された地域・企業へのメンタリングや構想段階での有識者支援を提供してきました。
レポートハイライト
報告会では、「ものを創る」「人を呼ぶ/場を創る」「人と企業を育てる/暮らしを支える」「コミュニティを創る」の4つのセッションが行われ、企業・自治体・金融・地域支援組織が一堂に会して議論しました。
- セッション1:「ものを創る」 地域資源を活用して産業・価値を生み出す挑戦がテーマ。代表はモデレーターを務め、農業・工芸・水産など多様な分野からの登壇者とともに、経済性と社会性を両立させる方法論を議論しました。
- セッション2:「人を呼ぶ/場を創る」 移住・交流・観光など「人の動き」を通じて地域の魅力を活用する取り組みに注目。地域側の意思・受け入れ体制づくりの重要性が共有されました。
- セッション3:「人と企業を育てる/暮らしを支える」 雇用・教育・福祉など暮らしの基盤づくりに関する議論が中心。地域ビジョンの共有、役割分担、事業化のプロセスが深く掘られました。
- セッション4:「コミュニティを創る」 価値を生みだすコミュニティの特性に着目。多様な人・企業・団体が交わり、共通意識を持った群れ(=ゼブラ)を形成することで、地域変革の基盤が生まれるという視点が示されました。
本田屋本店の関わりと成果
- 代表・本田は、ファシリテーター/モデレーターとして登壇し、自らの地域産業・商社・プロデュース経験を基に「ものを創る」セッションの進行を担いました。
- 支援者として、採択企業に対して伴走支援を行い、構想段階からの課題整理、人材巻き込み、ビジネスモデル検討など多面的な支援を実施。
- 結果として、地域企業が「社会価値をブランドに変える」という観点から、インパクトの可視化や収益構造の検討を開始したとの報告がなされました。
- 報告会の場では、「ローカル・ゼブラ企業が地域でコミュニティを形成し、複数ステークホルダーと繋がっていく」モデルが提示され、当社の支援視点もその一翼を担ったことが評価されています。
今後に向けて
本田屋本店では、今回の報告会で得た知見をもとに、以下の3点を重点課題として据え、次フェーズの支援を展開してまいります。
- 地域内外人材の巻き込みと関係性設計を強化し、ゼブラ企業が自力で循環構造を構築できる体制を整備。
- インパクト・マネジメントを事業立ち上げ時点から設計に組み込み、社会的価値と経済価値を両立するビジネスモデル化を支援。
- 支援を受けた企業・地域が「ゼブラモデル」を横展開できるよう、ナレッジ共有とネットワーク形成を促進し、地域間の連携を促します。
地域課題の解決と地域経済の自律的成長を両立させる「ローカル・ゼブラ」のムーブメント。この潮流に本田屋本店は、伴走支援者としてこれからも貢献してまいります。