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THEME日本遺産事業(文化庁)
北海道
日本遺産魅力増進事業(江差町ストーリーガイド構築)
本田屋は、江差町が認定された日本遺産「北前船寄港地・交易地 江差」シリーズの魅力をより多層的に発信するため、ストーリーガイド構築プロジェクトに参画しました。地域固有の歴史・文化・景観を紐づけた“物語”をガイドライン化し、来訪者・地元住民双方に向けて使いやすく魅力的な仕組みを設計・構築しています。
主要構成および手法:
- ポータルサイト構築:江差町が保有する日本遺産ストーリーをデジタル化・一元化し、来訪者が町内の見どころ・参加プログラムを容易に把握できるWebポータルを企画・立ち上げしました。アクセス性を高めるとともに、スマートフォン利用者が現地での体験をスムーズに進められる導線設計を行いました。
- ガイド手法の体系化:町内観光ガイドや地域ボランティアを対象に、歴史・文化・景観を統合したストーリーガイド手法を体系化しました。ガイド研修を通じて、ナラティブ(物語性)を活かした案内技術を伝授し、訪問者の“気付き”を促す解説構成を整備しました。
- クイズラリー & スタンプラリー導入:来訪者を主体者に据えた仕掛けとして、クイズラリーおよびスタンプラリーを設計しました。町内複数のポイントを巡回しながら答える方式により、見どころを深く体験してもらえる動線を創出。参加者には専用スタンプ帳およびデジタルスタンプ機能を通じて“達成感”を提供し、滞在時間延伸・再訪意欲を高める効果を狙いました。
目的と成果:
本プロジェクトを通じて、江差町の日本遺産としてのブランド強化を図るとともに、観光客の回遊促進と地域経済波及力の向上を実現しました。物語を軸としたガイドづくりにより、訪問者の地域理解が深まり、口コミやSNSでの発信も増加。クイズラリー型体験は家族・グループ利用者からの好評を得て、宿泊・滞在の延長、地域店舗での消費拡大にも寄与しています。加えて、ガイド人材の育成と地域連携構造の確立により、観光インフラとしての持続可能な体制を地域内に根付かせることができました。